銅鏡の台座 とにかく硬かった

2011年02月26日 19:22






ちょっと古いですが、年末から年始にかけて、やらせてもらった家具の仕事を御紹介。

リノベの合間を縫って、いただいた仕事はしっかりこなしています。

せっかく、声をかけてくださる方がいるなら、それは、自分のことより優先しなければ。

それは、お金をいただく以上当然。



銅鏡の土台


以前も仕事をいただいた、仙台の御銅師こと田中さんの仕事です。

公私共に仲が良く、彼を「のんべえ」にしてしまったのでないかとちょっと気になっていますが、関係は良好のはず。

さて、昨年12月中旬、モノはというと直径60センチほどの銅鏡を支える台座をとの依頼。

まったくイメージがつかめないので、簡単に図面書いてというと、しっかり、原寸図を描いていただきました。

感謝!

しかし、これが、なかなかの「くせもの」で言葉では説明しにくいので諦めますが、加工が私の持っている道具たちでは到底、仕上がらない代物なんです。さらに、問題は、この材料を以前も使用した「青葉通りのケヤキ※正確にはツキ」で仕上げなくてはならないこと。

いろいろと妥協点を探り、なんとか形が見えたのが年も押し迫った頃、いよいよ取り掛かりです。


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そうやすやすと仕上がりませんよと、相変わらずの反抗的な立ち姿


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枝の為、とにかく目が入り組んでいて硬い


通常はこの手の材は焚き物(薪)になってしまうのがほとんどです。

なぜなら、機械で加工中に刃がかんでしまい、最悪後ろにはじかれてしまうからです。

いわゆる「アテ材」というもので、こういった材を加工して指を飛ばしている人が多いのが実情、なので細心の注意が必要。冬なのに、汗だくでした。

また、こういった材は乾燥していても、非常に動きが強いというリスクもあります。

こういったことは納得済みでの依頼だったのですが、一般的にはリスク大きくて使えないのが本音ですね。


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荒取りし、ベルトサンダーで調整が終了


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両方からケヤキをサンドして真ん中のくぼみに銅鏡が納まる予定


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のりで固定後、これだけでは銅鏡の重みに耐えられないので、「そで」をつけるための加工を施す


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そんな「そで」はこちら、これは割といいところがとれたので、加工が楽でした


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そんな「そで」のRに合わせながら、かんなで調整していきます


今回はこのRに合わせて、台を加工したかんなを作りました。

よく家具職人の話で、生涯100丁を越えるかんなを作って一人前のようなことを聞きますが、私はちょっとそこまでは、なれそうにありません。

たぶん、そういう職人気質とはちょっと違うものがあるのかもしれません。

必要になれば作りますが、だいたいそんな複雑に加工する仕事が成り立ちにくいというのが本音でしょうか!


そして、年も越し、なんとかかっこがつきました。

杉やヒノキで同じ加工ならはるかに楽でしたが、ほんとに、材料個性を痛感した仕事でした。


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仕上げはオイルで上げました


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60センチの新円銅鏡が納まるので、この台座もかなりの重さがあります


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このデザインの見せ場がこの部分、「そで」と「胴体」部の自然な山なり


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正面から見ても、山なり


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こういった節はかんなでもなかなか仕上がらず、ペーパーでも調整にかなりの時間がかかります


そして、納期には無事に間に合い、田中さんにも喜んでいただきました。

年末より正月返上で作業のかいがあったってもんです。


でも、そんな疲れよりも、満足してもらったことへの安堵感、これは何物にも変えがたいですね。

もちろん、今回のことで勉強したことは、今度生かせるのでまた仕事の幅も増えたしね。



:解体からのスライド

最後まで読んでいただきありがとうございます。
H21年2月より解体からはじまったこのリノベーションの記録として、まずH21年の写真をまとめてスライドとしました。
写真をクリックするとその状況とコメントが出ますのでぜひご覧ください。


以下の「画面いっぱいでスライド」でブラウザいっぱいにスライドを見ることもできます。
右上の「show info」押すとコメントと一緒に楽しめます。

画面いっぱいでスライド



Created with Admarket's flickrSLiDR.


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